白鳥に魅入られる
「ましろお嬢様、旦那様がお呼びです」
メイドがペコリと頭を下げ、用件を伝える。この時間、父は書斎にいたはずだ。
「わかりました。ヤマトタケル様、父のところへ行ってきますね」
「わかった〜」
ヒラヒラと手を振られ、ましろも小さく手を振り返す。部屋を出てからは、広い屋敷の長い廊下を歩き、数回しか訪れたことのない父の書斎の部屋の扉をノックする。
「お父様、ましろです」
「入りなさい」
父の許可を得てからドアを開けると、ましろの目にはたくさんの難しそうな内容の本が並んだ棚が入り込む。父は部屋の中央に置かれたソファに腰掛け、足を組んでいた。
「座りなさい」
父がジッとましろの方を見る。父がこんなにも優しい目をしているのを見るのは初めてで、ましろは不思議に思いながらも「失礼します」と言って柔らかなソファに腰掛ける。
「先日、お前と結婚をしたいと言う人が現れた。青音(せいね)家のご子息・忠(ただし)様だ」
メイドがペコリと頭を下げ、用件を伝える。この時間、父は書斎にいたはずだ。
「わかりました。ヤマトタケル様、父のところへ行ってきますね」
「わかった〜」
ヒラヒラと手を振られ、ましろも小さく手を振り返す。部屋を出てからは、広い屋敷の長い廊下を歩き、数回しか訪れたことのない父の書斎の部屋の扉をノックする。
「お父様、ましろです」
「入りなさい」
父の許可を得てからドアを開けると、ましろの目にはたくさんの難しそうな内容の本が並んだ棚が入り込む。父は部屋の中央に置かれたソファに腰掛け、足を組んでいた。
「座りなさい」
父がジッとましろの方を見る。父がこんなにも優しい目をしているのを見るのは初めてで、ましろは不思議に思いながらも「失礼します」と言って柔らかなソファに腰掛ける。
「先日、お前と結婚をしたいと言う人が現れた。青音(せいね)家のご子息・忠(ただし)様だ」