先生と私の三ヶ月
【Side 望月】
ホテルに戻って来たのは夜の10時過ぎだった。今日はひなこの知り合いを訪ね歩いていた。
17年前に俺と離婚してからひなこはパリに住んでいた。今年の八月でひなこが亡くなって四年になる。ようやく、ひなこがどんな生活を送っていたのか、聞けるぐらい気持ちが落ち着いた。
レセプションカウンターに寄ると、20分ぐらい前にガリ子がスーツの男と一緒にエレベーターに乗って行ったと聞いた。嫌な予感がする。
もう夜の10時だ。
まさか変な男がついて来たんじゃ……。
慌ててエレベーターに乗り込み、6階のボタンを押した。エレベーターから降りると、ガリ子の部屋に走った。
「イヤー! やめて!」
ドア越しにガリ子の悲鳴が聞こえた。
血の気が引いた。
力いっぱいドアノブを掴み、扉をあけた。
幸いにも鍵はかかっていなかった。
ソファの上で泣き叫ぶガリ子と、ガリ子の上に乗っかる男がいた。
「離れろ!」
男の首根っこを掴み、投げ飛ばした。
ホテルに戻って来たのは夜の10時過ぎだった。今日はひなこの知り合いを訪ね歩いていた。
17年前に俺と離婚してからひなこはパリに住んでいた。今年の八月でひなこが亡くなって四年になる。ようやく、ひなこがどんな生活を送っていたのか、聞けるぐらい気持ちが落ち着いた。
レセプションカウンターに寄ると、20分ぐらい前にガリ子がスーツの男と一緒にエレベーターに乗って行ったと聞いた。嫌な予感がする。
もう夜の10時だ。
まさか変な男がついて来たんじゃ……。
慌ててエレベーターに乗り込み、6階のボタンを押した。エレベーターから降りると、ガリ子の部屋に走った。
「イヤー! やめて!」
ドア越しにガリ子の悲鳴が聞こえた。
血の気が引いた。
力いっぱいドアノブを掴み、扉をあけた。
幸いにも鍵はかかっていなかった。
ソファの上で泣き叫ぶガリ子と、ガリ子の上に乗っかる男がいた。
「離れろ!」
男の首根っこを掴み、投げ飛ばした。