先生と私の三ヶ月
「いらっしゃいませ」
ドーソンに入るとテンション低めの声で出迎えられた。
二日前に来た時と同じ、ちょっとくたびれたおじさんがレジにいる。
おじさんも深夜に働いていて大変だよね。と、心の中で呟きながら目当ての物を探す。
えーと、ロールケーキ、苺のロールケーキ。
あったー! 今夜は一つ目のお店で見つけられた。
ないと何軒も行く事になるんだよね。望月先生、妥協しないから。
「ありがとうございました」
テンションの低いおじさんに見送られて外に出た時、ポケットのスマホが振動した。
望月先生からだ。きっと催促の電話だ。
通話ボタンをタップした。
「先生、今苺のロールケーキ買いましたから」
「やっぱりロールケーキはいらない。セブンのクリームあんみつが欲しい」
「えっ、クリームあんみつですか」
目の前のドーソンを見た。クリームあんみつならロールケーキの下の棚にあった。
「絶対にセブンじゃないと駄目だぞ。他の所だとあんこの味が違うんだよ。ちゃんとセブンで買って来いよ」
電話は一方的に切れた。
絶対にセブン……。
だったらもっと早く電話してよ。坂道、余計にのぼったじゃない!
という言葉を飲み込んで、前輪のカゴにドーソンのレジ袋を入れて、自転車に跨った。
これもお給料のうち。月50万円頂けるんだからこれぐらい耐えなきゃ。
ドーソンに入るとテンション低めの声で出迎えられた。
二日前に来た時と同じ、ちょっとくたびれたおじさんがレジにいる。
おじさんも深夜に働いていて大変だよね。と、心の中で呟きながら目当ての物を探す。
えーと、ロールケーキ、苺のロールケーキ。
あったー! 今夜は一つ目のお店で見つけられた。
ないと何軒も行く事になるんだよね。望月先生、妥協しないから。
「ありがとうございました」
テンションの低いおじさんに見送られて外に出た時、ポケットのスマホが振動した。
望月先生からだ。きっと催促の電話だ。
通話ボタンをタップした。
「先生、今苺のロールケーキ買いましたから」
「やっぱりロールケーキはいらない。セブンのクリームあんみつが欲しい」
「えっ、クリームあんみつですか」
目の前のドーソンを見た。クリームあんみつならロールケーキの下の棚にあった。
「絶対にセブンじゃないと駄目だぞ。他の所だとあんこの味が違うんだよ。ちゃんとセブンで買って来いよ」
電話は一方的に切れた。
絶対にセブン……。
だったらもっと早く電話してよ。坂道、余計にのぼったじゃない!
という言葉を飲み込んで、前輪のカゴにドーソンのレジ袋を入れて、自転車に跨った。
これもお給料のうち。月50万円頂けるんだからこれぐらい耐えなきゃ。