先生と私の三ヶ月
 由比が浜の近くにあるシティホテルに先生とチェックインした。空いていた部屋は海が見えるデラックスツイン。

 部屋に入ると大きな窓から夕陽に照らされた海が見える。
 切なくなる程美しい景色を見つめながら、これ以上ない程、胸が高鳴っている。覚悟して来たけど緊張する。この後はどうすればいいの? 私から服を脱いだ方がいい? それともシャワー?

「今日子」
 窓際に立っていると、ベッドのそばに立つ先生に呼ばれた。
 ガリ子じゃなくて今日子と呼ぶ、先生の声が普段よりもセクシーで困る。

「き、綺麗な海ですね」
 緊張で声が上擦った。
 恥ずかしくて先生の方を振り向けない。

「お前の方が綺麗だよ」
 後ろから先生に抱きしめられて、胸が締め付けられるぐいらキュンとした。
 先生の言葉が甘すぎる。

「お前が綺麗すぎて、ドキドキする」
 耳にかかる熱い吐息と、低い声に私の方こそドキドキしている。
 先生はどれだけ自分が魅力的なのか知っているんだろうか。きっと今の色気全開の先生に口説かれたら女性はみんな落ちる。

「先にシャワー浴びるか?」
 コクリと頷いた。

「行っておいで」
 先生に見送られてバスルームに入った。
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