夜明けを何度でもきみと 〜整形外科医の甘やかな情愛〜
菜胡が自分の居場所を奪った。
整形外科外来を追い出され、仕事のできない菜胡に代わって自分が外来に戻れる日を待っていたのに四年が経っても声がかからなかった事に加え、故郷の彼と別れた。
菜胡よりも優位に居たつもりなのに、いつの間にか菜胡が自分より上に居て悔しかった。棚原という高スペックの男を手に入れたのも気に入らなかった。自分より後に来たくせに。自分の方が全てにおいて優れているのに。
そうして半ば自棄気味に、当直の若い医師と関係を持った。菜胡にこれなら勝てると思ったから見せつけた。もうどうにでもなればいいと、若い医師を唆した。菜胡が遊んで欲しがってると嘘を吹き込んで襲わせようとした。若い医師は自分に気があり、きっと断らないと確信があったから巻き込んだ。
案の定、彼は浅川の言う事を鵜呑みにし、部屋の前で待ち伏せ、菜胡を追い掛けたらしい。浅川が知っているのはここまでだった。
身の危機に、助けに来てくれる人がいるという菜胡の運もまた憎たらしく思った。
整形外科外来を追い出され、仕事のできない菜胡に代わって自分が外来に戻れる日を待っていたのに四年が経っても声がかからなかった事に加え、故郷の彼と別れた。
菜胡よりも優位に居たつもりなのに、いつの間にか菜胡が自分より上に居て悔しかった。棚原という高スペックの男を手に入れたのも気に入らなかった。自分より後に来たくせに。自分の方が全てにおいて優れているのに。
そうして半ば自棄気味に、当直の若い医師と関係を持った。菜胡にこれなら勝てると思ったから見せつけた。もうどうにでもなればいいと、若い医師を唆した。菜胡が遊んで欲しがってると嘘を吹き込んで襲わせようとした。若い医師は自分に気があり、きっと断らないと確信があったから巻き込んだ。
案の定、彼は浅川の言う事を鵜呑みにし、部屋の前で待ち伏せ、菜胡を追い掛けたらしい。浅川が知っているのはここまでだった。
身の危機に、助けに来てくれる人がいるという菜胡の運もまた憎たらしく思った。