私に光をくれた君
ある日、学校に行くと私の教科書が失くなっていた。最初は自分がどこかに置き忘れて来たのかと思い、そこまで気にしてはいなかった。でも、その日から段々と私のものが失くなっていった。挙げ句の果てにはみんなから無視されるようになった。唯一、華弥だけはいつも隣にいてくれた。辛かったけれど華弥がいてくれたから本当に助かった。


「美音、あのね噂で聞いたんだけど笹原 美花って高橋くんのことが好きらしいんだって…だから、それで美音が嫌がらせ受けてるのかも…ごめんね美音の友達のことこんな風に言っちゃって…」


そっか…やっぱりそうだったんだ…美花に話しかけに行った時から嫌われてた自信はあったから…それにいつも高橋くんが私の教室に来てくれていたから尚更嫌だったに違いない。私は調子に乗りすぎてたんだ…


「華弥、教えてくれてありがとう。」


やっぱり、私が恋をするのは無理だったんだよ…


「美音!でも、好きな気持ち閉じ込めたらだめだよ…」


華弥は私が考えていることがわかったように励ましてくれた。


「美音は今、誰を一番に思い浮かべたの?後悔しないようにしてね…」


華弥の言葉で気づいた。今、私は修斗くんのことも高橋くんのことも中途半端にしてて…

だからこんな事になったんだ…
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