私に光をくれた君
「おはよー」


「おーおはよう。」


次の日、クラスメイトの挨拶が飛び交う中、教室に入った。会ってから一日で、こんなにもコミュニケーションがとれるってほんと凄いなって感心してた。私も、一応教室入る時、おはようとは言ったけど聞こえてないと思う。私は一限目の準備をし始めた。美花はどうしてるかな…


「柊さん!おはよっ」



えっ私!?いきなりで驚いた。


「あっおはよう…」


「ごめんね!いきなり話しかけて…」


「全然、大丈夫…」


びっくりした…。でも私に声をかけてくれただけで嬉しいと思った。最近、誰かに話しかけられることが、全然なかったから…なんて話せばいいかな。


「私、如月 華弥!よろしくねっ!」


「如月さん…よろしく…」


「ねね、美音って呼んでもいい?」


「えっ うん…ありがとう。」


「そんな〜、お礼なんてしなくていいよ!私のことも華弥って呼んでね!!」


「うん!」


高校に入って初めて出来た友達。ほんとに嬉しかったな。華弥には感謝しかない。


「そうだ!美音、今日帰りにカフェ行こうよ!私が奢ってあげる~」


「一緒に行っていいの…?」


「いいよ!だって美音を誘ってるんだから~」


「うん!行く!」


その日、華弥と一緒にカフェに行った。その帰りに電車に乗ってる時、私は初めて一目惚れしたんだ。話が急でわかんないと思うけど、本当に自分でもびっくりした。私は全然、恋愛に興味がなかったから。でも、憧れはあったけど。その人は、私たちと同じくらいの年齢で白いパーカーを着てた。ちょっと身長は低めだったけど、綺麗な目で笑顔がとてもかっこよかったんだ。


「美音?どうかした?」


「えっ?!ううん、なんでもないよ!」


やばい、めっちゃ見てた。気づかれてないよね。

その日からずっと、電車で見た白いパーカーの人のことを考えていた。もう会うことはないとわかっていたけど、忘れたくなかったから。
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