あなたの妻になりたい
「きっと、ランバルト様は、私のことが嫌いなのでしょうね。あの方の妻に相応しくないのよ、私。だから、仮婚の間も、子作りに励もうとなさらないの。だから、あと一年でランバルト様とはお別れ。だから、あなたともお別れね」
こつん、とマイリスは飛竜の頭に自分の頭を重ねた。
「私ね。ランバルト様の仮妻に選ばれて、本当は嬉しかったの。ランバルト様がトロナの国を訪れた時、私は遠くからあの方を見つめていたわ。ああ、素敵な方だわって、そう思った。でも、私とランバルト様は年も離れているし。だからね、まさかランバルト様が私のことを望んでくださるとは思っていなくて。本当に、本当に嬉しかったのよ……」
最後の方が鼻声になってしまったのは、目頭から涙が溢れそうになってきたから。
「今日はね。仮婚をして一年経った日なの。だけど、ランバルト様は覚えていなかったみたい。さっさと仮婚の時期が終わればいいと、そう思われているのね。なぜ、私なんかを仮妻に選んだのかしら」
目頭から涙が溢れてきた。止めようと思っても、次から次へと溢れてきてどうしようもない。
「キゥ」
子竜がその涙をペロッと舐めた。
こつん、とマイリスは飛竜の頭に自分の頭を重ねた。
「私ね。ランバルト様の仮妻に選ばれて、本当は嬉しかったの。ランバルト様がトロナの国を訪れた時、私は遠くからあの方を見つめていたわ。ああ、素敵な方だわって、そう思った。でも、私とランバルト様は年も離れているし。だからね、まさかランバルト様が私のことを望んでくださるとは思っていなくて。本当に、本当に嬉しかったのよ……」
最後の方が鼻声になってしまったのは、目頭から涙が溢れそうになってきたから。
「今日はね。仮婚をして一年経った日なの。だけど、ランバルト様は覚えていなかったみたい。さっさと仮婚の時期が終わればいいと、そう思われているのね。なぜ、私なんかを仮妻に選んだのかしら」
目頭から涙が溢れてきた。止めようと思っても、次から次へと溢れてきてどうしようもない。
「キゥ」
子竜がその涙をペロッと舐めた。