あなたの妻になりたい
5.愛し合う時間
荒い息遣いが響く。すれ違っていた二人の想いが一つに交じり合う。
どちらが先にというわけでもなく、互いに互いの服を脱がせ合い、唇を寄せ合って、身体に触れ合った。
「ああ、ずっと。こうやって君に触れたかった。だけど、君は小さいから壊れてしまうのではないかと、俺のような荒くれ者が触れていいのかと、そう思っていた」
ランバルトがチゥっと音を立てて彼女の素肌に吸い付けば、白い肌に赤い花が咲く。
「ランバルト、さま……。覚えて、いますか?」
彼女の胸元に顔を寄せていたランバルトは、彼女の質問に答えるために顔をあげた。
「ランバルトさまが……、私の帽子を拾ってくださったことを……」
潮風によって飛ばされた白い麦わら帽子。それを拾ってくれたのが、ランバルト。まだ十歳の子供だったマイリスだけど、ランバルトに憧れを抱くには充分な時間と出来事だった。
帽子を受け取った彼女は、つい彼の顔に見惚れてしまったのだ。家族とは違う雰囲気を纏うその男に。
「忘れるわけがないだろう。あれは、君に会いたくて俺がお忍びでトロナを訪れた時だな」
当たり前のことを聞くな、とでも言うかのように彼は再び彼女の胸元に顔を埋めた。
好きな人から愛されるということは、これほどまで心が満たされるものなのだろうか。
押し寄せる快楽に、これから訪れるであろう未来に二人は想いを馳せる――。
どちらが先にというわけでもなく、互いに互いの服を脱がせ合い、唇を寄せ合って、身体に触れ合った。
「ああ、ずっと。こうやって君に触れたかった。だけど、君は小さいから壊れてしまうのではないかと、俺のような荒くれ者が触れていいのかと、そう思っていた」
ランバルトがチゥっと音を立てて彼女の素肌に吸い付けば、白い肌に赤い花が咲く。
「ランバルト、さま……。覚えて、いますか?」
彼女の胸元に顔を寄せていたランバルトは、彼女の質問に答えるために顔をあげた。
「ランバルトさまが……、私の帽子を拾ってくださったことを……」
潮風によって飛ばされた白い麦わら帽子。それを拾ってくれたのが、ランバルト。まだ十歳の子供だったマイリスだけど、ランバルトに憧れを抱くには充分な時間と出来事だった。
帽子を受け取った彼女は、つい彼の顔に見惚れてしまったのだ。家族とは違う雰囲気を纏うその男に。
「忘れるわけがないだろう。あれは、君に会いたくて俺がお忍びでトロナを訪れた時だな」
当たり前のことを聞くな、とでも言うかのように彼は再び彼女の胸元に顔を埋めた。
好きな人から愛されるということは、これほどまで心が満たされるものなのだろうか。
押し寄せる快楽に、これから訪れるであろう未来に二人は想いを馳せる――。