あなたの妻になりたい
◇◆◇◆
いつの間にか、眠ってしまっていた。
重い瞼をなんとか開けて、ぼんやりと天蓋を眺めていたマイリスに気付いたランバルトは、優しく声をかける。
「昨日の、君がいれてくれたトロナのお茶。あれは、変わったお茶だったな。あれを飲んだら、私は子竜になってしまった。いつもであればもう少し制御ができるはずなのだが」
「あれは、ここに嫁ぐときに母がもたせてくれたものです。お茶のせいにすれば、本音を言い合うことができるから、と。きっと、母のことだから、私を励ますためにそう言ったのかと思ったのですが」
ぼんやりとした頭で、ぼんやりと答える。
ランバルトの方が十二も年が上であることを、あの母親は心配していた。マイリスが言いたいことを言えずに、心の中に溜め込んでしまうのではないか、と。
だから、あのように言って、飲みなれたトロナのお茶をもたせてくれたのだろう、とそう思っていたのだが。
「どうやらあのお茶は本物のようだな」
ランバルトは苦笑する。それは、自らの意思に反して子竜になってしまったからだろう。
「だが、君はあのお茶を毎日飲んだ方がいい」
いつの間にか、眠ってしまっていた。
重い瞼をなんとか開けて、ぼんやりと天蓋を眺めていたマイリスに気付いたランバルトは、優しく声をかける。
「昨日の、君がいれてくれたトロナのお茶。あれは、変わったお茶だったな。あれを飲んだら、私は子竜になってしまった。いつもであればもう少し制御ができるはずなのだが」
「あれは、ここに嫁ぐときに母がもたせてくれたものです。お茶のせいにすれば、本音を言い合うことができるから、と。きっと、母のことだから、私を励ますためにそう言ったのかと思ったのですが」
ぼんやりとした頭で、ぼんやりと答える。
ランバルトの方が十二も年が上であることを、あの母親は心配していた。マイリスが言いたいことを言えずに、心の中に溜め込んでしまうのではないか、と。
だから、あのように言って、飲みなれたトロナのお茶をもたせてくれたのだろう、とそう思っていたのだが。
「どうやらあのお茶は本物のようだな」
ランバルトは苦笑する。それは、自らの意思に反して子竜になってしまったからだろう。
「だが、君はあのお茶を毎日飲んだ方がいい」