夜と遊ぶ
「俺、真湖ちゃんと初めて会った時。
居なくなった父親の事を探る為に、真湖ちゃんは酔った振りして俺に近付いて来たのかな?って思った」
初めて会った時は、私が酔い潰れてこの人に拾われて。
「そんなわけないじゃない!」
この人が、あの夜あの場所を通るなんて、私は知らなかったし、
そもそも、この人が私のお父さんが居なくなった事に関係あるなんて思わなかった。
「だよね。
でも、こんな偶然あるのかな?って、思わない?
学生証で真湖ちゃんの名前見て、綾瀬さんから聞いてた娘の名前と一緒で。
本当に酔ってんのか、俺に近付く為か分からないから、試しにチューしても、真湖ちゃんなかなか抵抗しないし」
そういえば、私の意識がハッキリとして来た時、一夜が私にキスしていた。
「綾瀬さんから、娘がK署の本堂と付き合ってるってのも聞いてたから、
あの時、真湖ちゃんに彼氏の名前訊いたんだよね。
より、綾瀬さんの娘かどうか確信が欲しくて」
警察官の彼氏が居ると言った私に、
一夜はその彼氏の名前を訪ねて来た。
"ーーあ、もしかしたら、真湖ちゃんの彼氏、俺知ってるかな?
K署の組対の誰?ーー"
「あの日。
少し前に本堂見掛けて、女連れてたのは前に話したよね?
その女が、綾瀬さんの娘なのかな?って見た時は思ってて。
だから、目の前の真湖ちゃんはもしかしたら同姓同名かな?って。
でも、本堂の名前が出て、そうかって」
「一夜が初め昌也の事を知らない振りしたのは、私のお父さんからそうやって私と昌也との事を聞いてたのを、隠したかったから?」
「そう。本堂の事なんか、綾瀬さんからそうやって聞いてなかったら、俺、覚えて無かったと思うから。
本堂が前に俺の所に来た時、こいつがそうかって思って。
イケメンで、いけすかない警察官だなって。
やっぱり、後々、いけすかない奴だったけど」
そう、何処か楽しそうに話す一夜。
色々と一夜は教えてくれるけど、肝心な事がまだよく分からない。
「一夜、あなたと私のお父さんとの関係は、なんなの?」
そう訊くと、一夜は口を閉ざし、少し考えているようだった。
どう話すか、なのか、それ以前に、話すか話さないか、なのか。
「俺は、綾瀬さんのエスなんだよね」
その言葉は、本当に言葉を失うくらいの、衝撃だった。
居なくなった父親の事を探る為に、真湖ちゃんは酔った振りして俺に近付いて来たのかな?って思った」
初めて会った時は、私が酔い潰れてこの人に拾われて。
「そんなわけないじゃない!」
この人が、あの夜あの場所を通るなんて、私は知らなかったし、
そもそも、この人が私のお父さんが居なくなった事に関係あるなんて思わなかった。
「だよね。
でも、こんな偶然あるのかな?って、思わない?
学生証で真湖ちゃんの名前見て、綾瀬さんから聞いてた娘の名前と一緒で。
本当に酔ってんのか、俺に近付く為か分からないから、試しにチューしても、真湖ちゃんなかなか抵抗しないし」
そういえば、私の意識がハッキリとして来た時、一夜が私にキスしていた。
「綾瀬さんから、娘がK署の本堂と付き合ってるってのも聞いてたから、
あの時、真湖ちゃんに彼氏の名前訊いたんだよね。
より、綾瀬さんの娘かどうか確信が欲しくて」
警察官の彼氏が居ると言った私に、
一夜はその彼氏の名前を訪ねて来た。
"ーーあ、もしかしたら、真湖ちゃんの彼氏、俺知ってるかな?
K署の組対の誰?ーー"
「あの日。
少し前に本堂見掛けて、女連れてたのは前に話したよね?
その女が、綾瀬さんの娘なのかな?って見た時は思ってて。
だから、目の前の真湖ちゃんはもしかしたら同姓同名かな?って。
でも、本堂の名前が出て、そうかって」
「一夜が初め昌也の事を知らない振りしたのは、私のお父さんからそうやって私と昌也との事を聞いてたのを、隠したかったから?」
「そう。本堂の事なんか、綾瀬さんからそうやって聞いてなかったら、俺、覚えて無かったと思うから。
本堂が前に俺の所に来た時、こいつがそうかって思って。
イケメンで、いけすかない警察官だなって。
やっぱり、後々、いけすかない奴だったけど」
そう、何処か楽しそうに話す一夜。
色々と一夜は教えてくれるけど、肝心な事がまだよく分からない。
「一夜、あなたと私のお父さんとの関係は、なんなの?」
そう訊くと、一夜は口を閉ざし、少し考えているようだった。
どう話すか、なのか、それ以前に、話すか話さないか、なのか。
「俺は、綾瀬さんのエスなんだよね」
その言葉は、本当に言葉を失うくらいの、衝撃だった。