夜と遊ぶ
修司は私から体を離して、電子タバコに口を付けている。
最近、紙のタバコから電子に変えたらしい。


「真湖、なら、元彼とよりを戻せば?
本堂…っていったか?」


「ないない!絶対にない!」


今も時々、昌也からは連絡が来て、
復縁を匂わされるけど。


「じゃあ、"彼"とは付き合わないの?
向こうは真湖を好きだろ?」


修司の言う、彼。


「…それもないかな?
彼をこの先も一夜以上に愛せる日は絶対に来ないから」


「俺と一緒で、彼も加賀見会長の代わりみたいなものか」


修司と同じように、彼ともこうやって時々肌を重ねている。
彼もまた、修司と同じように一夜を思い出させてくれる。


私の心が一夜を欲しくて泣き出しそうな夜、彼か修司に抱かれている。

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