夜と遊ぶ
「まあ、うわべは弟を可愛がってたよ。
昔、俺も何回かいっちゃんの家に行ってそこで中君に会う事も会ったんだけど。
いっちゃん笑いながら中君の頭を撫でてるけど、目が拒絶してた」
"--兄ちゃん、あんな感じだから、俺ら家族の前でニコニコしてんだけど。
ちょっと、壁作ってた。
親父とは、普通に仲悪いんだけど、俺や、俺の母親には、なんていうか、笑いながら、避けられてるような感じで--"
そういえば、中もそんな事を言っていたな。
「聞いてる感じ、中君の方の気持ちは知らないけど、真湖ちゃんは中君に気持ちが無さそうだね。
この先も、中君とハッピーエンドになるのだけは辞めて。
それは、いっちゃんが許さないから」
私は中に恋愛感情はないと思う。
先程一枝さんが言ったように、一夜によく似ている中はまさに一夜の身代わりで、この人や修司と寝ている理由とは、また少し違う。
「いっちゃんは多分、この世の中で一番中君が嫌いなんじゃないかな。
いっちゃんの父親と中君の母親は、いっちゃんのお母さんが亡くなる前から不倫関係で。
あの悲しい事件でいっちゃんの母親が亡くなったら、後妻としてその女と父親は再婚して、それで生まれたのが中君。
その後妻や父親はいっちゃんに遠慮はあるけど、中君は無邪気にいっちゃんに近寄ってて…。
胸の中にある黒い感情を抑え込みながら、いっちゃんはそんな中君に接していたと思う。
まあ、昔の話で、あの頃は中君はまだ子供で」
きっと、今の大人の中はそんな一夜の思いをなんとなく分かっているのだろうけど。
でも、私の知る限りでは、中は兄の一夜が大好きで…。
「きっと、いっちゃんの何処かで、弟だから愛しいと中君に対して思う気持ちもあるから。
だから、複雑だよね」
「そうですね」
一夜は自分が死んだら、私がプレゼントした眼鏡を掛けさせて焼いてほしいと、中にお願いしていた。
中だから、そうやってお願いしたんじゃないか、と思う。
昔、俺も何回かいっちゃんの家に行ってそこで中君に会う事も会ったんだけど。
いっちゃん笑いながら中君の頭を撫でてるけど、目が拒絶してた」
"--兄ちゃん、あんな感じだから、俺ら家族の前でニコニコしてんだけど。
ちょっと、壁作ってた。
親父とは、普通に仲悪いんだけど、俺や、俺の母親には、なんていうか、笑いながら、避けられてるような感じで--"
そういえば、中もそんな事を言っていたな。
「聞いてる感じ、中君の方の気持ちは知らないけど、真湖ちゃんは中君に気持ちが無さそうだね。
この先も、中君とハッピーエンドになるのだけは辞めて。
それは、いっちゃんが許さないから」
私は中に恋愛感情はないと思う。
先程一枝さんが言ったように、一夜によく似ている中はまさに一夜の身代わりで、この人や修司と寝ている理由とは、また少し違う。
「いっちゃんは多分、この世の中で一番中君が嫌いなんじゃないかな。
いっちゃんの父親と中君の母親は、いっちゃんのお母さんが亡くなる前から不倫関係で。
あの悲しい事件でいっちゃんの母親が亡くなったら、後妻としてその女と父親は再婚して、それで生まれたのが中君。
その後妻や父親はいっちゃんに遠慮はあるけど、中君は無邪気にいっちゃんに近寄ってて…。
胸の中にある黒い感情を抑え込みながら、いっちゃんはそんな中君に接していたと思う。
まあ、昔の話で、あの頃は中君はまだ子供で」
きっと、今の大人の中はそんな一夜の思いをなんとなく分かっているのだろうけど。
でも、私の知る限りでは、中は兄の一夜が大好きで…。
「きっと、いっちゃんの何処かで、弟だから愛しいと中君に対して思う気持ちもあるから。
だから、複雑だよね」
「そうですね」
一夜は自分が死んだら、私がプレゼントした眼鏡を掛けさせて焼いてほしいと、中にお願いしていた。
中だから、そうやってお願いしたんじゃないか、と思う。