夜と遊ぶ
翌朝、出勤する昌也と同じタイミングでマンションの部屋から出た。


自宅に帰り、寝不足からまた眠ってしまい、昼を過ぎた頃。


LINEの通知音で目が覚めた。


今度こそ一夜からのLINEで、凄くドキドキとした。



(今夜会えない?)


その一文に、どう返事しようかと悩む。


返事はオッケーなのだけど、どんな文章にしようかと。


(いいよ)


と、結局は一言返す。


すると、待ち合わせの場所と時間が書かれたメッセージが返って来たので、
それに、私が了解のスタンプをした所で、トークは途切れた。


ふと、昌也の顔が浮かぶ。


これは、昌也に対する裏切りなのか、と。


今朝、昌也とは普通に会話をした。


家を出る時も、笑ってバイバイして。

寝る前は、あのLINEを見て、泣くくらい悲しくて悔しかったのに。


私にも、こうやって後ろめたい所があるからお互い様なのか、と昌也を責める気持ちが薄れたのかもしれない。


そう思い、スマホに目を落とす。


楽しみ、とハートを持った可愛い猫のスタンプを、追加で一夜に送った。


それに、すぐに一夜からも、キスマークのスタンプが返って来た。



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