気だるげ男子の無自覚な独占欲
「そういえば、この前も私と同じベッドで寝てたよね? あれはどうして?」
今のこの状況もわからないけど、前のはもっとわからない。
一度も話したことないどころかお互いに顔も知らなかっただろうし……。
いや、ほんとに今のこれもわかんないんだけどね。強いてあげるなら、関係性が顔見知り程度に昇格したから……くらいかな?
とにかく、気だるげでマイペースな男の子の考えなんて私にわかるわけもないし、本人に聞くのが一番。
そう思って聞いてみたのだけど……。
「お昼ご飯を食べたら眠くなって」
「うんうん」
「ベッドで寝たくなって」
「……それは先生が許さないんじゃないかな」
「わかってる。だから、先生がいないときを狙って忍び込んだ」
「おぉ……さすがです」
「ここに辿り着いたとき、眠さが限界に来てて」
「ふむふむ」
「一番手前にあったベッドに潜り込んだ」
「そ、そうなんだ……」