恋と、餃子と、年下男子
「——ごめん梨紗。空気重くしちゃって」
「いいって。私と萌子の仲でしょ。あ、ねえ今夜久しぶりにどう?」
梨紗がクイッとグラスを傾ける仕草をして見せた。
「いいねぇ……と言いたいところなんだけど、今日はごめん。帰ってご飯作らなきゃ」
梨紗の目がテンになる。
「ご飯? あんたが?」
「うん、約束したの。この仕事が終わったらお礼に私がご飯作るって。——圭人に」
「けいと……ってもしかして例の拾ってきた子⁉︎ 何、まだ続いてたわけ⁉︎ 出て行ったんじゃないの⁉︎」
「あれ、言ってなかったっけ」
「き、聞いてない!」
ものすごい勢いで迫ってくる梨紗を何とか交わし、私は仕事に戻った。梨紗にはまた追々、説明しよう……。