恋と、餃子と、年下男子
でも、ナベさんの表情は固い。こんなすごいこと、なかなか無いというのに。
「何か、問題でもあるんですか?」
「問題、と言いますか……何と言えばいいのか……」
——もしかして。だから、私だけが呼び出されたのか。
「ナベさん、もしかして、私のこと何か言われました?」
同じだった。パワハラをしたから異動が決まった、と以前の上司に呼び出された時と。態度こそ違うけれど、状況としては同じだ。
「パワハラ社員のいるチームは表彰できない、とかですか?」
思い当たるのはそれしか無い。でも、ナベさんは首を横に振った。
「いえ、違うんです。あの、とても言いにくいのですが……。本多さんが、その、未成年の男性をご自宅に連れ込んでいる、という噂がありまして……。それが事実なのであれば、社長賞の表彰を見送る、という話になってしまいまして……」
言葉が出なかった。
どうして? 圭人と仕事のことは関係の無いことなのに。それに、圭人と一緒に暮らしていたことは同期の梨紗しか知らないはずだ。梨紗が他の人に口外するとは考えられない。
「何か、問題でもあるんですか?」
「問題、と言いますか……何と言えばいいのか……」
——もしかして。だから、私だけが呼び出されたのか。
「ナベさん、もしかして、私のこと何か言われました?」
同じだった。パワハラをしたから異動が決まった、と以前の上司に呼び出された時と。態度こそ違うけれど、状況としては同じだ。
「パワハラ社員のいるチームは表彰できない、とかですか?」
思い当たるのはそれしか無い。でも、ナベさんは首を横に振った。
「いえ、違うんです。あの、とても言いにくいのですが……。本多さんが、その、未成年の男性をご自宅に連れ込んでいる、という噂がありまして……。それが事実なのであれば、社長賞の表彰を見送る、という話になってしまいまして……」
言葉が出なかった。
どうして? 圭人と仕事のことは関係の無いことなのに。それに、圭人と一緒に暮らしていたことは同期の梨紗しか知らないはずだ。梨紗が他の人に口外するとは考えられない。