ドアの向こうにいる君へ
 変な夢を見た。



 誰かに頭を撫でられる夢。



 その‘誰か‘の顔は見えないけど、大きくてあったかい手の平が私の頭を優しく撫でるんだ。



 気になって目を覚ますと、そこには私ひとり。




「弓道ノート…」




 眠気まなこで弓道ノートの方を見ると、傍にりんごジュースが置いてあった。



 どこかで見たような気がするけど思い出せない。




「それよりも今は弓道が第一。気にするのは大会が終わってからでしょう。」



 もう遅かったからその日は振り返りだけして帰った。
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