ドアの向こうにいる君へ

はじめまして

　その日はいつも通り部活の休憩時間に彼を見てモヤモヤした気持ちになっていた。




　休憩時間が終わると的に中った矢を取りに行く為に外に出る。




　今日は珍しくドアが開いているので彼がよく見えた。




　今はフリースローの練習をしているらしく、バスケットボールがこっちに飛んできそうでちょっと怖い。




　足早に扉の前を通り過ぎようとした時、頭に強い衝撃がきた。




　バスケットボールが当たったと理解するまでに時間はかからなかったけど、それよりも自分のフラグ回収の速さに我ながら驚いた。





　そこからあんまり記憶は無いんだけど、例のかっこいい年上さんが焦った顔で近づいてきたのは覚えている。