心の温度
ウワサのマドンナ

モテモテ

翌日もいつも通り、啓太と2人でマンション前のバス停でバスを待つ。

会社へは大人だど徒歩15分くらいだが、啓太と一緒だと30分はかかるので、ほんの2停留所だがバス通勤にしている。
バス停で待っていると、マンションから出てきた大城くんに声をかけられた。
「お!、北川〜おはよう。お前バスなの?」

「大城くん。おはようございます。」
「あ、王子様……」
「おはようぼく。北川の息子ちゃんはお名前は何ていうのかなぁ?」
「僕の名前は きたがわ けいたです!」
「けいたくんか。ぼくは、おおしろ まさしです。
この前マンションで会ったけど覚えてるかなぁ、お菓子たべた?」
「うん!食べた。おいしかった。ありがとう」
「どういたしまして。ところで北川は凄い荷物だな」
「うん。今日は保育園のお布団もあるから」
「俺が持ってやるよ。」
「え、大城くんは歩きでしょう。バスだし大丈夫だよ」
「荷物も持ってやるから、今日は俺もバスにするわ」
「そんなの悪いよ。」
「大丈夫だって!会社の前までこの布団持ってやるよ。な!同じ会社に向かうんだしさ!」
「そう?本当に大丈夫?」
「おお!大丈夫」

有り難く大城くんのご厚意に甘えてバスで会社へ向かった。
その様子をマンションから車通勤の真野主任が見ていたとは知らない彩音。
< 117 / 330 >

この作品をシェア

pagetop