心の温度

少し動揺した様子の彩音。
「……実は…月曜日に少し残業をして保育園ルームに向かっていたら、以前お断りした資材部の方がもう少し話しを聞いてくれって非常階段へ行ったとたん抱きついてきて、必死で逃げようとしても逃げられなくて「やめて下さい!」っ叫んだんです。

そうしたら、たまたますぐ上の階の非常階段でタバコを吸いに来た大城くんが助けてくれたんです……

ふぅ〜。それ以来、大城くんは心配してくれて頻繁にメールくるようになりました…
おはようとか、今日は遅いのか?とか今どこにいる?とか…同僚、同期だとしても1日に何度もメールがくるし、すぐに返信できない時もあったんです…
そして、木曜日の朝は一緒に行こうと玄関で待ってて、ビックリしたし、
お昼も保育園ルームで食べる私を確認しに来たりして段々私も怖くなったんです。

そして倒れた日も残業だったんですが…大城くんがいつもよりしつこく啓太と3人で夕飯を食べに行こうと誘ってきたんですけど、啓太と2人で帰って来たら、1時間後にお寿司を持ってうちへ来るってメールが入って…
もう全身鳥肌が立って怖い!って思ったらめまいがして倒れたんです…」
< 146 / 330 >

この作品をシェア

pagetop