心の温度
大輔が
「じゃあ、話しを戻すけど、北川さんは悟と恋人役できそう?」

「真野主任にご迷惑をお掛けして申し訳ないんですが、そうしてもらえると心強いです」

「じゃあ、悟も大丈夫だな?」

「ああ。」

「今からは井上不動産 副社長として発言いたします。
まず、住宅部門の真野主任を隣県の佐藤建築工業のプロジェクトへ出向の辞令をだします。
経理課 北川 彩音さんにはそのプロジェクト専属の経理チームへ出向の辞令をだします。
なぜ隣県の他社への出向かというと、2人の事情を知らないし、佐藤建築工業とは親戚で2人の事を考えて社長同士で話し合い、このような案がでました。

悟は七海ちゃんと実家へ。北川さんは息子さんと知恵ちゃんに同居してもらって悟の実家近くのマンションへ引っ越ししてもらいます。
そして、来月から2人にはプロジェクトに参加してもらいます。
そして佐藤建築工業では2人は再婚を約束している恋人として働いて下さい。」

「あの、井上副社長…また彩音ちゃんにストーカーまがいの輩が寄ってきたら…」

「そのために知恵ちゃんとの同居です。悟の実家にも話しをして知恵ちゃんと北川さん親子が悟の実家にも出入りしてれば、安心と思いまして」

「ありがとうございます。彩音さんには幸せになって欲しいので」

「あや、会社が動いて下さったんだし、真野さんや知恵さんなら安心でしょう?」

「うん……」彩音は涙を流し。
「ありがとうございます。」と大輔と悟に頭を下げた。

「じゃあ、私は社長にも報告して月曜日に辞令を出します。あ、保育園ですが悟んちの近くの保育園が空いてるらしいよ」

「ありがとう大輔。親父さんにもお礼言ってくれな」

「おお!」
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