心の温度
主任が出張から帰ってきた夜、知恵さんもこちらへ帰ってくるから私と啓太も真野家で夕飯を食べましょうと、お母さんに誘われて真野家へお邪魔した。

知恵さんとお母さんが夕飯の支度をしてくれ、子供達もお皿出しなどを手伝う。
私もコップやおかずをテーブルへ運ぶお手伝いをした。

「悟は出張から戻って来るの遅いのかしらね〜」
「はい。視察した件の会議をしてました。」

ピロン♪知恵さんの携帯がなった。
「あ、お兄ちゃんから今終わったから帰るってメールきたよ！」
「じゃあ、ご飯も味噌汁もよそっておこうか」
「そうだね。お母さん、彩音さんに手伝ってもらうから座っててよ」
「そう？彩音さんお願いしても良いかしら」
「はい。もちろんお手伝いします」

と、子供達に付き添われてお母さんはゆっくりテーブルへ向かう。

「彩音さん、コキ使ってゴメンね。でも助かるからありがとう。」
「こちらこそ、お夕飯に誘ってもらって嬉しいです」
「これからはしょっちゅう一緒に食べようね。私も母さん1人で台所仕事するのが、心配なの…」
ウンと彩音も頷いた。
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