心の温度

「彩音さん、今日から宜しくお願いします。それから、うちのお母さんのお世話ありがとうございます」
「こちらこそ宜しくお願いします。
お母さんとお父さんにはこちらがいつもお世話になっちゃってるのよ」
「お兄ちゃんはほとんど毎日残業なんでしょう?」
「そうなんだけど…サブリーダーだから大変なのよ」
「そうなんだ。お母さんは彩音さんからお兄ちゃんの仕事の予定を教えてもらえるから助かってるみたい」
「今はデザイン画から製図に入るところだから1番大変な時期だと思う。」
「彩音さんは?プロジェクトの仕事は慣れた?」
「まだまだです…でもみなさんに助けていただきながら何とかやってますし、必ず定時で上がらせていただいてます。」
「ああ、私も明日、古巣とはいえ事務長と師長と面接なんだ」
「頑張ってね!」
「うん。ありがとう!」
「引っ越し業者もそろそろかな?」
「うん。ベッドと机と衣類くらいだからすぐ終わると思うんだ」
「じゃあ、一応雑巾掛けしようか」
「うん。」
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