心の温度
子供たちはお布団でゴロゴロしていたと思ったら、ぬいぐるみと寝ていた。

「アラアラ〜寝ちゃったね。」と知恵さんが2人にお布団をかけてくれた。
そして、ちょっと小声でみんなに話しかけた。

「あの〜、ちょっと気になったんだけど、お兄ちゃんがお父さんになりたいって言った時…
啓太くんは"いい子にしないとオモチャすてる?"ってお兄ちゃんに尋ねたでしょう?あれって…」

「あやの元旦那ならいい子にしなきゃオモチャ捨てるって圧力かけてたか、本当に捨てたから啓ちゃんのトラウマになってるのかもしれないわね…」

彩音は、なんとも切なくなり涙ぐんだ。

「彩音さん、悟。もう過去の事は悔やんでも始まらないから未来への課題だと思って子供たちとも向き合えばいいと思うわ。ね!」と真野のお母さんは励ましくれた。

「はい…」
「僕は、我々もそうだけど…夫婦や家族を思いやる努力をしてこそ、いい家族になると思っています。
真野くんと、彩音さんならそれができる2人だよ」

「「ありがとうございます」」と悟と彩音は頭を下げた。

「じゃあ、あやも真野さんも疲れたでしょう。
もう寝ようか。」

「そうですね。」

「私は、寝る前にも温泉入ってくる!」と知恵さんは張り切っていた。
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