心の温度

「ねぇ、このパンフレット見て〜、子供用の貸衣装も可愛いのたくさんあるね!啓太くんのタキシードはこんなのカッコいいし、七海はこのフリフリ好きそう〜」と、パンフレットを見ていたら、

遊んでいた啓太と七海ちゃんが、パンフレットを覗き込んで
「わぁ〜私このお姫様みたいドレス着てみたい!」
「僕はコレカッコいい〜」
と叫んだ。すると玄関から「ただいま〜!」と悟さんの声がして、2人は玄関へ走って行った。

「「お父さん!おかえりなさい!」」
啓太も悟さんを『お父さん』と言ってるのを聞き、リビングの私たちは顔を見合わせて微笑んだ。

「ただいま!七海。啓太。おいで」っという言葉も聞こえてきた。きっと2人同時にハグしてるのがわかる。
「ああ〜お腹減ってチカラが出ない〜」という悟さんを2人が「ヨイショ。ヨイショ」と手を引いてリビングへ連れて来た。

「ありがとう」
「お父さん!私、このドレス着たい!」
「僕はコレ!カッコいいやつ〜」
「ん? いいのあったの?」
「「うん!」」
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