心の温度
貸衣装の店舗へ行くと、細井社長自らがお出迎えして下さった。

「この度はご結婚おめでとうございます。今日は担当の者を2名となりますので宜しくお願いします。それではご案内いたします。」と先ずカウンターへ
申し込み書の記入をして、子供たちの衣装から決める。その次に私のウエディングドレスと悟さんのタキシード。知恵さんのドレス。お父さんたちの燕尾服。お母さんたちもこの際こちらで留袖を借りることにした。

子供たち用のドレスやタキシードがたくさんあるコーナーへ行くと。七海ちゃんはドレスの多さに圧倒されていた。
担当の方が七海ちゃんの好みを上手に聞き、
「これはいかがですか?」と赤色、水色、ピンク色の3着持ってきた。
「うわぁ、可愛い!お姫様みたい。」
「七海ちゃん、どれが1番良いの?」と彩音が聞くと「コレ!」とピンク色を指差して、試着することにした。

それと同時に啓太はタキシードを選んでいた。
「僕はお父さんと同じにしたい!」と言い、悟さんとお揃いになるように悟さんのタキシードも選びはじめる。
親たちや知恵さんの意見を聞きながら、悟さんと啓太はシルバーグレーのタキシードになった。
2人は試着室へ

試着し終えたピンクのドレスの七海ちゃん。
シルバーグレーのタキシードの悟さんと啓太。

知恵さんが写真を撮り、担当の方が黒いタキシードも試着されては?と黒いタキシードも試着する。
知恵さんが写真をまた撮り、シルバーグレーと比較してくれた。
全員で画面を覗き込む……
「どっちも良いわねぇ」と真野のお母さん。
「華やかさならシルバーグレーじゃあないか?」と真野のお父さん。
「僕は、コッチをお父さんと着たい!」とシルバーグレーを指す啓太。
「ねぇ、俺がシルバーグレーのタキシードでも変じゃあない?」
「大丈夫だよお兄ちゃん。」
「悟さん、どっちも似合うけど参列される方々は礼服が黒だと思うのでシルバーグレーにしたらどうかなぁ?」
「そうだな。じゃあ、啓太も気に入ってるシルバーグレーにする。な、啓太」
「うん!カッコイイもん」
「そうだよな〜」と言って啓太と悟さんはハイタッチした。

「七海はピンクのドレスにするのか?」
「う〜ん。お母さん、可愛い?」
「うん。可愛いよピンクの次は何色がいいの?」
「違うピンクが着たいの」
「どんな色かお姉さんとさがしに行こうね」
「うん!」
担当の方の後ろから七海ちゃんのサイズのドレスの掛かっているところへ行くと「このピンクがいい!」と叫んだ。ピンクといっても淡いラベンダー色だった。
「ステキな色だね。じゃあコレを着せてもらおうね」
「うん!」
ラベンダー色のドレスはとても七海ちゃんに似合っていて本人も大満足。 七海ちゃんのドレスも決定!!
タキシードの次はお父さんたちの燕尾服。
これは担当の方がメジャーでサイズを測り、合うサイズを出して下さって試着した。ピッタリ!
お父さんたちも決定!!
七海ちゃんの担当だった方が、知恵さんをパーティードレスのコーナーへ連れて行く。
担当の方のアドバイスで3着とも試着することになった。
今度は私が写真を撮る。
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