心の温度

「ところで先輩。馴れ初めは？」
「まぁ、彩音も俺もバツイチ同士だし…
いろいろとあってな…」
「うん。本当に私は支えてもらってるの…」

「まぁ、岸本、2人が幸せならそれでいいじゃないか」
「そうですね！じゃあ結婚を祝してもう一度乾杯しましょう！」

そして４人で乾杯した。
お料理も美味しく、悟さんが、渡辺くんに今のプロジェクトのリーダーが佐藤　亮さんと話しをすると
目をキラキラさせて「マジですか？確かあの斉藤拓海さんの事務所ですよね」「ああ、やっぱりリーダーはヨーロッパの仕事もこなすだけあって、素晴らしいデザインだぞ！」
「主任は天才と仕事してるんですね！」
「佐藤　亮さんは佐藤建築工業の3男だったんだ」
「え〜！すげえ」
「でも彼は物凄い努力家だし、思いやりのある優しい人だぞ！誰かさんのように後輩に失敗を押し付けたりしない」
「一流の天才は仕事も綺麗ってことなんですね」
「そう。人のデザインを盗んだりズルもしない！
だから、渡辺も一流を目指せよな」
「ハイ！」
私と岸本さんは2人の会話を聞いていた。