心の温度

経理課へ戻り部長へ社宅の空きもあったと報告し、その後は業務に集中。
お昼になり保育園ルームへ向かう。

啓太とお昼を毎日食べているがいつも設計課の真野主任の娘さんである七海〈ななみ〉ちゃんも一緒だ。
「啓太〜ご飯食べよ」

「あ、お母さん。」

「あ、けいちゃんママ」

先生が園児の給食を配っている。
私のように毎日一緒に食べれる親もいれば、真野主任の様に外出などで子供と食べる事が出来ない社員もいる。
今まであまり気にして無かったが、真野主任のところは父子家庭のようだ…

今日の私のお弁当はおにぎりと簡単なおかずだけだった。
それを見ていた七海ちゃんが「おむすびころりんだ！」と言い。
「うん？」と思っていると先生が「あ〜。先程年少さんに"おむすびころりん"の絵本を読み聞かせしてたんですよ〜」と教えてくれた。

なるほど〜
「ふふふ。」

準備が整いみんなで、「「いただきます」」
先生たちも保護者がいない未満児さん達の食事を食べさせたりしながら賑やかに食べる。

今日の私はゆっくりと啓太と七海ちゃんの会話を聞きながら食事が出来た。

1番の悩みだった住居が決まったのでホッと安心したんだと思う。

食事が終わり啓太と七海ちゃんにバイバイして経理課へ戻った。