心の温度

玄関をガチャっと開けると塚田さんと大きな紙袋を持った啓太と七海ちゃんが立っていた。

「「「ただいま〜！！」」」

「お母さん、お爺ちゃんに買ってもらった！」

「わたしも〜！」

「ハハ。良かったね2人共」

ニコニコの子供達…

「七海ちゃん、お家に帰る？」

「イヤ彩音さん、皆んなでお祝いのケーキを食べるから七海ちゃんはこっちで食べてからにして欲しいんだ」

「じゃあ、七海ちゃん。お父さんが心配するからおばさんがお父さんに説明してくるね。」

「うん。」

3人はリビングに入って行く。
わぁっと啓太の声が聞こえたが全て配置完了してビックリしたのだろう。
私はサンダル履きでお隣のピンポンをする

ピンポン♪
「は〜い」ガチャ

「あ、北川さん。娘がお世話になりありがとうございました。」

「いいえ、あの〜ケーキを買ったみたいでそれを食べてから七海ちゃんを連れてきますので…
すみません。いろいろとご予定があったでしょうが…七海ちゃんもうちに今帰っています。」

「え、ケーキまで？　本当にすみません」

「こちらこそすみません。また後で来ますのでよろしくお願いします」

「はい。申し訳ございません」

お辞儀をして501号室へ戻ったらもう食べるところだった。
「お母さん遅い！早く食べよ」

「ゴメンゴメン。じゃあ食べよ」

「では、北川彩音さん、啓太くんの引っ越しを祝ってカンパーイ。」ジュースで乾杯しケーキを食べる。