エアラブまとめ

バイトの帰り道

最近バイトの時間が楽しみだ。

憧れている先輩も同じバイト先で働いているからだ。

「お疲れ様です」

私は先輩に挨拶をし、通り過ぎようとしたが、

「待って」

突然、先輩に手首を掴まれてしまった。

(て、手が……っ)

ただそれだけで私の体温は上がっていく。

「駅前まで送ってく」

「いいんですか?」

「女の子一人で歩かせるのは心配だからね」

先輩の家は駅とは逆方向なのに……。

(もっと、先輩が好きになっちゃったよ……)

私は先輩の優しさに胸の中が熱くなった。






(……俺が、もうちょっと一緒にいたいから、なんて言えねえ)

私は、この時の先輩の胸の内をまだ知る由もなかった。
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