エアラブまとめ

俺様×失恋した女の子

はあ、とため息を吐きながらつばさは校舎裏の隅に膝を抱えて座っていた。
数分前、密かに思いを寄せていた涼佑が友人の男子に自分の陰口を叩いていたからだ。
"あいつ、男みてーな名前の癖にぶりっ子だよな"と。
(涼佑くんが女の子らしい子が好きだって聞いたから自分なりに努力しただけなのに)
つばさの瞳から大粒の涙がじわりと滲み出た。
その時、
「ぶさいくな泣きっ面してんじゃあねえ!」
聞き覚えのある男子の声がつばさの耳に届いた。
(あ、朗くんだ)
つばさの目の前に、小柄な少年が立っていた。
腐れ縁の朗は、見た目のまま子どもっぽくて自己中で、つばさは彼を弟のように見ていた。
「失礼ね」
つばさは反論すると、突然朗に抱き締められた。
「オレは好きな女の泣き顔は見たくねえから三分以内に泣き止め」
真っ赤な顔で切れる彼がつばさの目に王子様のように見えた
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