オー!マイ・ハワイ!
「大丈夫? いろいろ渋滞中?」

「大渋滞起こしてる」

「親父の会社に入る前は、富山の農機具扱う会社で営業やってて、隆史はお客さんだった。まなみより先に隆史と知り合ってたよ」

まなみは、えっ! と驚いたと同時に何か思い出したようだった。

「けんちゃんで飲んだのわかった! 誰かの送別会だったよね?」

修二はびっくりしたが、すぐにゲラゲラ笑い始めた。

「その誰かってのが俺。まなみは俺の隣に座って、スマート農業の話聞いてたじゃん」

「ええーっ!!!」

信じられないという顔でまなみは修二をみた。目力で穴が開きそうなくらい。

「ついでにもういっこ」

「まだあるの?」

「ミスコンのとき、まなみは貧血起こして座り込んでたろ? そのときミルクティー買って渡した人のこと、覚えてる?」

「ぼーっとしてたから、顔はあんまり……ってまさか?」

「それも俺。はじめて会ったのはそのときだな」

まなみはぽかんと口を開け、そのまま固まっている。俺ってそんなに印象ないですか? 逆にそれも悲しくなったがいまはこうしてそばにいる。しかも俺のこと好きって言ってくれている。「ごめんね私……」

「謝らなくていいよ、いまはもう俺のカノジョだろ?」

「修二の彼女……、嬉しい」

まなみの笑顔は天使かと思うほどかわいい。修二は思わずぎゅーっと抱きしめた。

「もおっ、くるしいってば」

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