オー!マイ・ハワイ!
 「あら、そう? じゃあ……これを着てみてくれる?」

 里穂が選んだのはピタッとしたノースリーブのロングドレス。色はロイヤルブルーで至極上品だった。
 「はぁ……じゃあ試着してきます」

 こんなドレス、自分に着こなせるのだろうか。そう思いながらもサイズはピッタリであった。体のラインがはっきり出るドレスに少々怖じ気づく。

 意を決してシャッと試着室のカーテンを開けると里穂は目を見開いていた。

 「素晴らしいわ、まなみさん。それに決めましょう」 里穂はサッと大振りのイヤリングと、きらびやかな大粒のペンダントトップがついたネックレス、細めのブレスレットを選んだ。

 「里穂さん、このドレスいくらですか?」
 「日本円で15万ね」
 「えっ、15万!?」
 「アクセサリーいれたら20万かな」  
 「……」
 「心配? 私が出しても……」
 「いえっ! 大丈夫です。お金、たくさん持ってきたので」

 金銭感覚はとっくに狂っている。あとの日程も、残り30万あればなんとかもつだろう。ここで二の足踏んでいる暇はない。そうまなみは決意してカードで支払った。もちろん一括払い!! 里穂とまなみはドレスショップをあとにして、ホテルのラウンジでコーヒーを飲んでいた。全面ガラス張りの窓からは、ハワイの熱い日差しが差し込んでいる。

 「里穂さん、あすのパーティーは何のパーティーなんですか?」

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