オー!マイ・ハワイ!
「大学も行きたい。短大だったから、3年に編入したいの。お金は貯金があるから心配しないで」

「まなみのやりたいようでいいよ。専業主婦におさまるタマじゃないよな。たしかに」

「ありがとう、修二」

私がやりたかったこと、隆史と結婚していたらできなかったな。婚約破棄されて、よかったのかも。ほんとに。おにぎりやさんをあとにすると、きょうから泊まるヴィラに荷物だけ預け、サンドバーに向かって車を走らせた。

「あしたのお披露目なんだけど、うちの両親と、詩乃、兄貴の4人かな。もしかしたら兄貴の家族もハワイに来てるかも」

「お兄さんって、ご結婚されてるの?」

「3歳の女の子がいるよ、奥さんは豪快な感じだから、たぶん気が合うと思う」

「そうなんだ、うん。お会いするの楽しみ」

「そう思ってくれて、嬉しいよ」

「私たちのことって、どう説明する?」

「ハワイで付き合いましたじゃ、ちょっと驚くよな。聞かれたらにしとく? たぶん根掘り葉掘りは聞いてこないから。でもきかれたら、俺ちゃんとこたえるよ。それでもいい?」

「うん、わかった。私もお話するね」

まなみは、ごまかさないできちんと話すと言ってくれた修二の言葉が嬉しかった。

「どのみち、ヴィラのテラスでバーベキューだから。堅苦しくないし、安心して」

「すごい高級なところで食事でもするのかと思ってた」

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