オー!マイ・ハワイ!
「ジップライン!? あの空飛んでるみたいなやつだよね? やるやる! いきたーい!」

「じゃあそっち寄ってこ」

クアロアランチは、雄大な自然が広がるエリアで、恐竜の時代ってこんな風だったのかなと思えるくらい。ふたりはリラックスしてアクティビティを楽しんだ。

ジップラインは2列あり、ペアで手をつないだまま飛べた。スリル満点で空を飛び、鳥になったよう。修二もまなみも、めちゃくちゃテンションが上がって3回も乗った。

クアロアランチで遊んでいたので、サンドバーが出現する干潮時間ぎりぎりになんとか船に乗り込んだ。ついた頃にはもう日が傾きかけていた。

潮が引いた沖の浅瀬に、砂浜が出現し、海に浮かぶ島のよう。幻想的で美しい。

「あと20分もしたら、潮が満ちてくるから、いまのうちだよ」

「なんとか間に合ってよかったね。少しだけでも見れて嬉しい。泳げなかったのは残念だけど」

「着替えてたら船に乗り遅れるところだったもんな。ごめん」

「修二のせいじゃないよ」

「またゆっくり来たいよな」

「それにしても、きれいなところだね。遠浅で、エメラルドグリーンで……。天使の海って言われてる理由がわかる」

天使……。修二はサンドバーから、由香の散骨したあたりを見つめた。

< 114 / 154 >

この作品をシェア

pagetop