オー!マイ・ハワイ!
──由香、久しぶりにきたよ。高山まなみさんと、ハワイから帰ったら一緒に住むつもり。連れてきたこと怒ってる? 俺が前に進むこと許してくれる?
複雑な気持ちがしたが、そう心の中でつぶやいた。まなみは浅瀬を歩いて雰囲気を楽しんでいる。だんだん潮が満ちてきて、くるぶしの上あたりまで水が増えてきた。
「修二、魚! ほらみてみて!」
まなみの足元を、青いきれいな魚がくるくると泳ぎ回っている。
「かわいいね。こんどは修二の方行ったよ」
まなみの足元を泳いでいた魚が、修二の方にも泳いでいく。手のひらにのるくらいの小さくてかわいらしい魚。修二の足をツンツンつっつくとポチャンと跳ね、またすーっと沖の方へ泳いで行ってしまった。
──まさか? そう思ったが、確かめるすべもなく、魚が泳いでいった方を修二は見つめていた。
船に乗りこむとすぐ出発になった。日が傾いて、オレンジ色の光が優しく広がっていく。あの時と同じだ。
「夕日、きれいだね」
まなみのきれいな横顔に修二はみとれて、返事ができなかった。
「きのう行けなかった花火大会、行く?」
「行きたい! 浴衣も着たいし」
「ヴィラいったら着替えて出発しよ。 どっかでご飯食べてワイキキビーチ行こうぜ」
喜んでいるまなみを横目に、修二はサンドバーのあたりを見つめた。だんだん遠くなっていくその場所。自分の中でやっと一歩踏み出した、そんな気がしていた。
複雑な気持ちがしたが、そう心の中でつぶやいた。まなみは浅瀬を歩いて雰囲気を楽しんでいる。だんだん潮が満ちてきて、くるぶしの上あたりまで水が増えてきた。
「修二、魚! ほらみてみて!」
まなみの足元を、青いきれいな魚がくるくると泳ぎ回っている。
「かわいいね。こんどは修二の方行ったよ」
まなみの足元を泳いでいた魚が、修二の方にも泳いでいく。手のひらにのるくらいの小さくてかわいらしい魚。修二の足をツンツンつっつくとポチャンと跳ね、またすーっと沖の方へ泳いで行ってしまった。
──まさか? そう思ったが、確かめるすべもなく、魚が泳いでいった方を修二は見つめていた。
船に乗りこむとすぐ出発になった。日が傾いて、オレンジ色の光が優しく広がっていく。あの時と同じだ。
「夕日、きれいだね」
まなみのきれいな横顔に修二はみとれて、返事ができなかった。
「きのう行けなかった花火大会、行く?」
「行きたい! 浴衣も着たいし」
「ヴィラいったら着替えて出発しよ。 どっかでご飯食べてワイキキビーチ行こうぜ」
喜んでいるまなみを横目に、修二はサンドバーのあたりを見つめた。だんだん遠くなっていくその場所。自分の中でやっと一歩踏み出した、そんな気がしていた。