オー!マイ・ハワイ!
「うん。終わったら連絡する」

修二はキャメロンの家の前に詩乃を下ろすと、ヴィラへ向かっていった。
「詩乃は何かあると、ああやってキャメロンのところにいくんだよ」

「そっか。ねぇ、詩乃ちゃん泣いて謝ってくれたよ。自分のせいでこうなったんだって。本当はいい子なんだね」

「そう言ってくれてありがたいよ。怒ってもいいんだぜ?」

「怒れないよ。だって詩乃ちゃん私を、助けに来てくれたんだから」

「ごめんな、俺がもうちょっと早く行ってれば……」

「ううん。修二もありがとうね、もう大丈夫だから」

「剣道も役に立つもんだな。借りた杖、曲がっちゃったけど」

「それはやりすぎじゃない……?」

「仕方ないだろ? まなみは倒れてるし、詩乃は殴られる寸前だし、もうやるしかなかったよ」

「叩いた相手は?」

「まなみの介抱でそれどころじゃなかったけど、いつの間にかいなくなってたから大丈夫じゃない?」

まなみは、あぶなっかしいなと思ったが、その状況じゃ仕方ないか……と無理やり自分を納得させた。

「そういえば、バーベキューはどうなった? またやるの?」

「まさか。もうハワイでのお披露目は中止にしてもらったよ。他のみんなはきょう日本に帰国するって。俺らもあした日本に帰ろう」

「えっ!? あした? ハワイ島は?」

修二は、呆れたようにため息をついた。

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