オー!マイ・ハワイ!
「由香のこと、忘れる必要なんかないわ。でも私たちは生きている、前に進んでいくべきなのよ。もっと幸せになっていいのよ? 由香も、きのうふたりに会って嬉しかったって言ってたわ」
「キャメロン、わたし……」
「大丈夫、全部うまくいくわ。安心して日本に帰りなさい」
コクリとうなづき、スッと立ち上がってお礼を言うと、庭の奥まで歩いて行って高台からワイキキの海を見下ろした。
ちょうど海の方に虹がでて、きれいな半円を描いていた。
──詩乃から連絡があって修二は迎えに出かけた。
他の家族と同じ便に間に合いそうなので、詩乃も一緒に帰ることになり、ホノルル空港まで送ってくるとのことだった。
まなみは、ヴィラのベッドルームで横になる。しばらく動いていなかったせいか、少し動いただけで疲れていた。
ぼーっと花火大会のことを思い出す。事件の前はロマンティックな時間だった。花火が上がって、キスして、修二に抱きしめられて……。
なんだかよくわからないうちに、日本に帰ることになってしまって、もう少しハワイを楽しみたかった。それだけが残念。まなみはそう思いながらまどろんでいるうちに眠っていた。
まなみのカバンの中でスマホが鳴っていたが、気がつかなかった。画面の表示は《《隆史》》だった。
「キャメロン、わたし……」
「大丈夫、全部うまくいくわ。安心して日本に帰りなさい」
コクリとうなづき、スッと立ち上がってお礼を言うと、庭の奥まで歩いて行って高台からワイキキの海を見下ろした。
ちょうど海の方に虹がでて、きれいな半円を描いていた。
──詩乃から連絡があって修二は迎えに出かけた。
他の家族と同じ便に間に合いそうなので、詩乃も一緒に帰ることになり、ホノルル空港まで送ってくるとのことだった。
まなみは、ヴィラのベッドルームで横になる。しばらく動いていなかったせいか、少し動いただけで疲れていた。
ぼーっと花火大会のことを思い出す。事件の前はロマンティックな時間だった。花火が上がって、キスして、修二に抱きしめられて……。
なんだかよくわからないうちに、日本に帰ることになってしまって、もう少しハワイを楽しみたかった。それだけが残念。まなみはそう思いながらまどろんでいるうちに眠っていた。
まなみのカバンの中でスマホが鳴っていたが、気がつかなかった。画面の表示は《《隆史》》だった。