オー!マイ・ハワイ!
今週末、富山に帰る。たった2週間帰ってないだけなのに、もうずいぶん富山が遠い存在に思えた。

仕事は辞めるって言ってこなきゃな。芽衣にも会って、親に修二を紹介して、転出届も出さなくちゃ。土日じゃ無理だな、日程を月曜日まで伸ばすか……。

あれこれ考えている間に、週末になり新幹線で富山へ向かった。久しぶりの富山、寒さがこたえる。

「久しぶりに帰ってきたー!」

「俺も、めっちゃ久しぶりにきたよ」

「じゃあまず、うちだね」

修二はレンタカーを手配しておいた。まなみの家や、以前勤めていた会社などいろいろまわるには車が必要だった。それに乗りこんでまなみの実家へ向かう。

「俺、大丈夫かな? 変じゃない?」

「大丈夫だよ。わざわざスーツじゃなくても良かったのに」

「いやいや、きちんとしないと。ハワイでのことはご両親にはどこまで話したの?」

「ケガしたことは内緒にしてあるよ。修二とハワイで知り合ったとは話しておいたけど」

「緊張で、どうにかなりそう」

「安心して、お酒が入ればお父さんは大丈夫だから」

「俺も飲んだ方がいいよね?」

「いいよ、車だからって言えば。それにまともに相手にするとつぶれるよ」

「なんか怖くなってきた」

「私もフォローするし、お母さんは味方だから大丈夫よ」
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