オー!マイ・ハワイ!
まなみは修二の体をガクガク揺すると、修二はやっと目を覚ました。

「……んっ……ここどこ?」

「寝ぼけてる。きのう私の家に泊まったじゃない。安心して、ホテルはキャンセルしておいたから」

「……あたま痛い……」

「あんなに飲んだんだから仕方ないわよ。さあシャワー浴びて、今日は前の会社行って挨拶するんでしょう?」

そうだった。修二はあわててシャワーを浴びさせてもらって着替えると、まなみの実家をあとにする。

「お世話になりました。すみません突然泊まらせていただいて……」

「いやいや、かまわんよ。北山くん、まなみを頼みます」

まなみの両親はニコニコとふたりを見送った。二日酔いで酒が抜け切らないので、まなみが運転席に座る。

「お父さんと知り合いなの、偶然にしてはできすぎだよね」

「ほんと。まなみが高山さんの娘さんだとは夢にも思ってなかったよ」

「お父さん、あんまりしゃべらないでしょ。職人気質なとこあるから」

「会社では高山さんにすごくお世話になってたから、高山さんと家族になれるの嬉しいよ」

家族になる……、何気なくそう言った修二の言葉にまなみはドキンとした。結婚するんだな、ほんとに。そう自覚すると、嬉しくて顔がニヤけた。前に修二が勤めていた会社は、営業部や店舗は土日もあいている。まなみの父親のように製造部は休みだ。

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