オー!マイ・ハワイ!
ロープウェイは、正社員ではなく契約社員の扱いだったから、一度冬季休業に入る時点で契約は終了になっていた。辞める、辞めないの話でもないのだけれど、次回の契約はしない、という意味で挨拶にきたのだ。
「そういえば……」
社長は、真面目な顔になって切り出した。「高山くんの元婚約者。最近ちょくちょくうちに電話してきてるみたいなんだよ。あとで誰かに聞いてみて」
隆史が連絡してきていると知って驚いた。職場にまで電話してくるとは。一体何がしたいのだろうか。社長に挨拶をし、事務所で話をきくと、隆史が電話してきているのは本当らしかった。
「ちょくちょく電話きてね、今日きてますか? いつきますか? どこ行きましたか? とか。こっちも知らないって言うんだけどしつこくて。うちの高山さんに酷いことしといてなんなの? ってみんなで怒っていたところなんだよ」
「そう……ですか」
「いい人見つけたんだったらほっとけばいいよ。こっちも高山さんは結婚しました、ってガツンと言っておくから。さみしいけど、またいつでも遊びにきてね」
「はい、ありがとうございます」
少しだけ残っていたロッカールームの荷物をまとめて事務所をあとにした。隆史……いったいなんの用があるんだろう。
「あいさつ終わった?」
駐車場へ向かって歩いていると、後ろから修二の声がした。缶コーヒーを買いに行っていたようだ。
「そういえば……」
社長は、真面目な顔になって切り出した。「高山くんの元婚約者。最近ちょくちょくうちに電話してきてるみたいなんだよ。あとで誰かに聞いてみて」
隆史が連絡してきていると知って驚いた。職場にまで電話してくるとは。一体何がしたいのだろうか。社長に挨拶をし、事務所で話をきくと、隆史が電話してきているのは本当らしかった。
「ちょくちょく電話きてね、今日きてますか? いつきますか? どこ行きましたか? とか。こっちも知らないって言うんだけどしつこくて。うちの高山さんに酷いことしといてなんなの? ってみんなで怒っていたところなんだよ」
「そう……ですか」
「いい人見つけたんだったらほっとけばいいよ。こっちも高山さんは結婚しました、ってガツンと言っておくから。さみしいけど、またいつでも遊びにきてね」
「はい、ありがとうございます」
少しだけ残っていたロッカールームの荷物をまとめて事務所をあとにした。隆史……いったいなんの用があるんだろう。
「あいさつ終わった?」
駐車場へ向かって歩いていると、後ろから修二の声がした。缶コーヒーを買いに行っていたようだ。