オー!マイ・ハワイ!
小さめの個室に通される。修二はまなみと婚約者になってここへ来られたことが、嬉しくてたまらなかった。

「芽衣、きょう泊めてもらうって話、ほんとにいいの?」

注文をとりにきた芽衣に、まなみは声をかけた。

「大丈夫だよ、バイト9時までだからそれ終わったら一緒に帰ろう」

積もった話もあるので、まなみはきょう、芽衣の家に泊めてもらうことにしてあった。

とりあえずビールとおすすめの焼き鳥を注文する。

ふたりで、つくねに鶏皮、けんちゃん名物トリハツなどバクバクと食べまくる。炭火でじっくり火を通して、カリカリになった焼き鳥はジューシーで最高だった。

「あぁ、ビールも美味しい! しばらくけんちゃんに来れなくなるかと思うとそれがさみしいわ」

「また、いつでも来ればいいよ」

ふたりでキャッキャと楽しんでいると、何やら玄関の方でさわがしく声がする。
個室の引き戸を開けてのぞくと、隆史がわぁわぁと騒ぎ立てているところだった。
「隆史? 何してんの?」

まなみは何が起こったかわからないが、怒った様子の隆史に、引き戸から顔だけ出して声をかけた。

修二もその後ろから、なんだなんだ? といって顔を出す。

「まなみっ、やっと会えた。なんで電話したのに出てくれないの」

隆史はずかずかと店の奥の個室の前へ歩いてくる。よくここを探し当てたもんだとまなみは妙に感心した。

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