オー!マイ・ハワイ!
「申し訳ないですけど、まなみはあなたには渡さない。もう俺の婚約者です、お引き取りを」
修二は顔色ひとつ変えず、ニコニコと話している。その余裕がよけいに隆史をいらだたせた。
店の奥で始まった修羅場に、ほかのお客さんも興味深々だ。
「くっそ! なんで……」
隆史は酔っているのか、酒臭い。こうなると面倒だなとまなみが思っていると、修二の胸ぐらをグッと引っ張って殴りかかった。
「やめてっ……!!」
修二はパッとよけたが、顔を隆史の拳が少しかすった。胸ぐらをつかんでいる隆史の手を、今度は修二がぐっとつかんでぎゅうぎゅう締め上げる。顔をどんどん隆史に近づけてギッとにらみつける。
「隆史さん、まなみはもう俺と結婚するんです。そんなことおっしゃるなんて、らしくないですよ」
静かに隆史に語りかけるその口調。余裕のありすぎるその姿が、逆に怖いくらいだった。
「北山さん、傘っ! 傘使って!」
芽衣の声が向こうからしたかと思うと、足元に傘を投げてきた。修二はバッと隆史から手を離して傘を取り、竹刀のように振りかざして隆史と対峙した。
「やられたくなければ、いますぐ帰れ!!」
そう傘をかまえた修二に怒鳴られて、隆史はすごすごと、退散していった。店の中に安堵の気持ちが広がる。どこからともなく拍手がおきて、修二は照れながら頭をかいていた。
「やったー! 修二かっくいー!」
修二は顔色ひとつ変えず、ニコニコと話している。その余裕がよけいに隆史をいらだたせた。
店の奥で始まった修羅場に、ほかのお客さんも興味深々だ。
「くっそ! なんで……」
隆史は酔っているのか、酒臭い。こうなると面倒だなとまなみが思っていると、修二の胸ぐらをグッと引っ張って殴りかかった。
「やめてっ……!!」
修二はパッとよけたが、顔を隆史の拳が少しかすった。胸ぐらをつかんでいる隆史の手を、今度は修二がぐっとつかんでぎゅうぎゅう締め上げる。顔をどんどん隆史に近づけてギッとにらみつける。
「隆史さん、まなみはもう俺と結婚するんです。そんなことおっしゃるなんて、らしくないですよ」
静かに隆史に語りかけるその口調。余裕のありすぎるその姿が、逆に怖いくらいだった。
「北山さん、傘っ! 傘使って!」
芽衣の声が向こうからしたかと思うと、足元に傘を投げてきた。修二はバッと隆史から手を離して傘を取り、竹刀のように振りかざして隆史と対峙した。
「やられたくなければ、いますぐ帰れ!!」
そう傘をかまえた修二に怒鳴られて、隆史はすごすごと、退散していった。店の中に安堵の気持ちが広がる。どこからともなく拍手がおきて、修二は照れながら頭をかいていた。
「やったー! 修二かっくいー!」