オー!マイ・ハワイ!
広い庭のいちばん向こうのヤシの木の下で足を投げ出して座り、レナとリポとあそんでいる修二にテラスから声をかけた。

返事がないので近くまで行くと、修二はお昼寝の真っ最中であった。

レナとリポが手をペロペロなめたり、膝の上にのっても全く動じない。
「修二、修二!」

肩を揺すってもまったく起きない。寝ている無防備な姿がかわいくて、まなみは思わずほっぺをツンツンした。

「修二、キャメロンが呼んで──」

呼んでるよと言いかけたところで、手をひっぱられて抱き寄せられた。「……修二?」
「キャメロンになんて言われた?」
「起きてたの?」
「いいこと言われた?」
「おしえなーい。ヒミツだよ」
「ちえっ、そうかよ」

身体を離して、まなみの頬をそっと修二の大きい手が包む。
「まあでも、その顔見ればわかるよ。いいヒントがもらえてよかったな」
頬を包んでいるその手に、まなみは上から手を重ねる。

「修二、ありがとうね。修二がいなかったら私、なにもできずに日本に帰ってたかも」

「そんなことないだろうけど、そう思ってくれたなら嬉しい」

あははっと笑いあう。笑った修二の顔はなんかかわいい。

「ね、キャメロンが呼んでるよ」
「わかった、でもこっちが先な」

えっ、というまなみの声と同時に唇が塞がれる。優しく重なった唇、腕が自然と修二の首に巻きつく。

「修二……」
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