オー!マイ・ハワイ!
「いや……。そうだな……行こうか。サンドバー」

あきらかに無理しているのがまるわかりなので、まなみもさすがに躊躇した。

「無理しなくても……、他のとこにする?」

「いや、そこも候補にしておこう。まなみも、ほかに行きたいところ思いついたらおしえて」

「わかった」

サンドバーはナシだなと、まなみは思った。天使の海、行ってみたかったな。

「あ、すぐご飯行くよね? シャワー貸りるね。汗かいたから着替える」

「ああ、そっちの奥だよ」

「何時に出る?」

「7時には出たい」

いまは18時20分。けっこうギリギリだ。

「急いで入ってくるね、のぞかないでよ」

「はいはい」

まなみはシャワーをさっと浴びると、スーツケースから服を取り出す。ダークグリーンのレースのワンピース。スクエアネックの胸元に、袖はノースリーブで高めのウエストマーク。フレアに広がったミモレ丈のスカートは、レースで程よい透け感が出ている。

よし、服はこれにしよう!髪の毛は……、巻こうと思ってコテをあたためてはおいたが、まなみはそのコンセントをブチンと抜いた。ガサガサとメイクポーチからUピンを取りだすと、ササっと夜会巻きにする。メイクは夜だから少し濃いめにし、大きめのイヤリングをつけてパウダールームを出た。「お待たせ修二、行こう!」

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