オー!マイ・ハワイ!
まなみが慌ててリビングに行くと、修二も汗をかいたのか着替えていた。紺色のポロシャツに、ベージュのパンツ。あれ?シャワーも浴びたのか? シャンプーのにおいがする。
「修二、シャワー浴びたの?」
「ああ、この部屋シャワールーム二つあるんだよ」
まなみは、開いた口がふさがらなかった。
ふたりが部屋を出ると、廊下の向こうから黒いスウェット姿の女の人が歩いてくる。大きくブランドロゴの入った細めのスウェットに、ショッキングピンクのキャップ。ゴツい厚底スニーカー。
このフロアには似合わない感じ……とまなみが思っていると、それは詩乃であった。
「お兄さま! ……おでかけ?」
詩乃はまなみをジロリとにらみつけている。一体私があんたに何をした?
「ああ、夕飯食べに行くんだ。詩乃は? もう食べたのか?」
「まだです。これからクラブのイベントに行くのでそこで食べます」
「送っていこうか?」
「大丈夫です。お兄さま、本当にその方で良いのですか?由香さんはもっと……」
「詩乃、もういいかげん由香のことは忘れろ。もう戻れることじゃないだろ?」
修二は少し声を荒げて詩乃をたしなめた。詩乃は体をビクッとさせると目に涙をためてこちらをにらんでいた。由香って……誰のことなんだろう。
「もういい、お兄さまなんて大キライ!」
詩乃は走ってエレベーターに乗りこんで行ってしまった。
「修二、シャワー浴びたの?」
「ああ、この部屋シャワールーム二つあるんだよ」
まなみは、開いた口がふさがらなかった。
ふたりが部屋を出ると、廊下の向こうから黒いスウェット姿の女の人が歩いてくる。大きくブランドロゴの入った細めのスウェットに、ショッキングピンクのキャップ。ゴツい厚底スニーカー。
このフロアには似合わない感じ……とまなみが思っていると、それは詩乃であった。
「お兄さま! ……おでかけ?」
詩乃はまなみをジロリとにらみつけている。一体私があんたに何をした?
「ああ、夕飯食べに行くんだ。詩乃は? もう食べたのか?」
「まだです。これからクラブのイベントに行くのでそこで食べます」
「送っていこうか?」
「大丈夫です。お兄さま、本当にその方で良いのですか?由香さんはもっと……」
「詩乃、もういいかげん由香のことは忘れろ。もう戻れることじゃないだろ?」
修二は少し声を荒げて詩乃をたしなめた。詩乃は体をビクッとさせると目に涙をためてこちらをにらんでいた。由香って……誰のことなんだろう。
「もういい、お兄さまなんて大キライ!」
詩乃は走ってエレベーターに乗りこんで行ってしまった。