オー!マイ・ハワイ!
きのうの夜も、こうして壁に追い詰められてあごをつかまれていた。あれから24時間しか経っていないのに、まなみは早くキスして欲しくてたまらなかった。

「まなみ……いい?」

コクンとまなみが頷くが早いか、修二とまなみの唇が重なる。少し離れてはまた重ねる。その音が静かに部屋の中で響き、体の中まで伝わってくる。

短く息継ぎをすると、修二の舌がまなみの舌に絡まった。

「んんっ……んっ、!!」

苦しそうなまなみをよそに、修二はときどき息継ぎをしながら口の中をそっと舐めたり、唇に舌をそわせたりする。ゾクゾクして思わず修二の首にしがみつくと、キスは激しさを増していく。

どれだけキスしていたのか。修二は唇を離すと、ぎゅっとまなみを抱きしめた。

「まなみ、好きだよ」

耳元でそうささやかれたまなみは、クラクラして抱きついていなければ立っていられないくらいだった。

「……ほんと?」

やっと言葉を絞り出す。修二も私のこと好きなの? それが信じられず、修二の目を見つめた。

「ほんと。ずっと好きだった」

体を離して、まっすぐにまなみを見つめる修二の目、優しくほほえんだその顔。冗談を言っているのではないのがわかった。

「ずっとって……会ったの昨日でしょ?」

「会ったことあるよ、富山で。覚えてないと思うけど」

まなみは疑問ばかり頭に浮かんで、頭の中がぐちゃぐちゃになった。

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