笑顔が消える
修也1️⃣

あんなに小さかった星也から
殴られた。

いつの間にか
大きくなって
顎や頬骨が折れたのでは?と
思うほどの痛みと
体が浮いたのがわかった。

美弥が駆け寄ろうとしたのを
すごい剣幕で星也に止められた。

俺も、来ないでくれ
と、思っていた。
勝手なものだ。
あの時は、美弥しか見えてなくて
美弥に嵌っていたのに·······

彩代を失うとなって
何よりも彩代が大事で大切だと
思い知った。

だから、もう俺に近づかないで欲しい。

彩代にこれ以上、辛い思いを
させたくなかった。

だが、そんな俺の気持ちや想いが
解るはずもなく
星也に言われた言葉
真代に言われた言葉は
俺の心を突き刺した。

美弥も、ハッとした顔をして
泣いていた。
美弥の母親は、すぐさま彩代に
詫びていた。

自分の両親以外に
美弥の母親までにも
頭を下げさせて
情けないを通り越していた。

家から出て行った彩代。

あれから久しぶりに見た。

スッキリとした顔をしている
彩代だったが······俺と美弥を
一度も見ることはなかった。

彩代の兄、和希さんからも
睨みつけられた。

子供達も美弥のお母さんからも
情け容赦ない
憎しみ?悲しみ?辛さを含んだ
顔を向けられる。

この年になって
本当に何をやっているんだ···俺は
情けない······
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