最強総長は姫を眠らせない。🌹
私と美青ちゃんは動揺する。
私が義理の妹なことも知ってるんだ…。
「宙くん、私はいいから美青ちゃんを助けてあげて…!」
美青ちゃんは驚く。
「雪乃、何言ってんの!?」
「ふざけんなよ!」
「俺は両方助ける」
宙くん……。
ゴロゴロ……。
雷が鳴り始め、雨が降り始めた。
「なら助けてみろよ」
琉くんがそう言うと、
宙くんはリュックを背中から下ろして、私目掛けてぶん投げる。
え……。
「チッ」
琉くんは舌打ちすると、美青ちゃんの髪を持ったまま、
地面に放り投げ、
「きゃっ!」
空いた右腕でリュックを跳ね返す。
宙くんはリュックを避けると、
琉くんと距離を詰め、
バク転して琉くんの顔目掛けて足蹴りする。
琉くんは右腕で受け止め、そのまま突き返す。
「宙くん…!」
私は叫ぶ。